
はじめに
鉛筆デッサンをするときには、どうやって鉛筆を削るのでしょうか。海苔の缶を削りカス入れにして、カッターナイフで削るものと思っていましたが。数十年前に初めて鉛筆デッサンを教わったときには、鉛筆削りではなくカッターナイフで削るものだと教わりました。確かに、鉛筆削りで削ると文字を書くには良いかもしれませんが、先端が鋭すぎて絵を描くには適してはいません。芯が短いので寝かして描こうとすることはできません。
デッサンメイトというデッサン向けの芯が長く削れる鉛筆削りを見つけたので使ってみました。デジタル機器ではないのですが、アイデア出すためにクロッキー帳にサムスケッチするときなどに使っています。イラストの下絵などにも使っています。鉛筆で角度を変えるとざらざら感が変わるし、筆圧を変えると濃さも変わります。また、トレーシングペーパーを使って先端の形状も整えることができます。カッターナイフで削るのと同じような感じで使うことができます。しかも、鉛筆削りだから速く削ることができます。
Photoshopとペンタブレットを使ってデジタルで描くのとは違います。アナログな道具では、パラメータをいじらなくても、鉛筆の硬さと紙質の組み合わせを変えることにより好みの組み合わせを選ぶことができます。ものの物性なので好みの組み合わせを発見できれば、何度やっても同じような結果が得られます。デジタルだとペンの種類を切り替えが面倒に感じることがあります。
どのように削られるのか
普通の鉛筆削りで削ったものと、デッサン向け鉛筆削りで削ったものを比較してみましょう。上がデッサン向け鉛筆削りで削った鉛筆で、下がごく普通の鉛筆削りで削った鉛筆です。削る角度がまるで違います。デッサン向け鉛筆削りで削ったものは芯も長く削られた木部も長めです。確かに、カッターナイフで削るとこんなに丸くきれいには削ることはできませんが、デッサンするときにはこんな角度で削っていた記憶があります。普通の鉛筆削りで削った鉛筆は、文字や製図するときには均一な線が引けてよいのですが、鉛筆を思いっきり寝かして面的に塗るような描き方は不得手です。

デッサン向け鉛筆削りの外観
ハンドルが付いていてごく一般的な鉛筆削りの形をしています。一般的な鉛筆削りはばねで穴の中方向に押し付ける機構がありますが、デッサン向け鉛筆削りにはありません。穴に鉛筆を差すだけです。


さいごに
デッサンメイトで鉛筆を削ると、鉛筆を寝かして使うこともできるし、鉛筆の先端の形状も好きなようにトレぺで整えることができます。製図用の芯ホルダーは鋭く細い線を描くのに適していますが、デッサンメイトで削った鉛筆は寝かせることにより、紙のテクスチャーを生かした線ゃ面を描くことができます。紙との組み合わせを変えるとまたちがった感じになります。